喫煙による肌への影響とは。【タバコと皮膚の老化】

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医療機関に身を置く、美容、コスメ、美しい事・モノに銭をつぎ込む3児のワーキング母。荒れた生活から脱却し、ナチュラル・オーガニックの世界にのめり込む一方、紫外線対策のためにゴツいサンバイザーをするような生活はしたくない、そんなナチュラルな美容を追求してます。

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タバコは百害あって一利なし。そんなこと分かってはいるけどやめられないのがタバコです。

以前喫煙者だった頃、仕事上禁煙についての講習会に参加しました。そこで見た、スモーカーズフェイスのポスター。あまりの衝撃で禁煙を決意しました。

1人は非喫煙、1人は喫煙を続けた双子の写真です。
喫煙者の方が明らかにシワが深く、歯は黄ばみ、喫煙による肌の老化を示したものでした。

結局この写真は、加工により作られた物だというオチがありましたが、あまりの衝撃にタバコを絶つ決意を固めました。

どんなモノか気になる方はスモーカーズフェイスで探してみてください。

さて、では喫煙が皮膚にどのような影響を与えるのでしょうか。

目次

喫煙による人体への影響

一酸化炭素

喫煙とは、ニコチンやタールの他に、タバコの不完全燃焼で発生する一酸化炭素を吸い込む行為です。ニコチンやタールは人体に害があると広く知られていますが、一酸化炭素も人体にとって非常に害があります。

炭素を含む物質を燃焼すると二酸化炭素が発生しますが、不完全燃焼で発生するのが一酸化炭素です。

一酸化炭素が体内に取り込まれると、血中のヘモグロビンに結び付きます。通常ヘモグロビンには酸素が結び付き、体内に酸素を送る働きがありますが、一酸化炭素は酸素よりも優位にヘモグロビンに結び付く性質があります。
そのため体内に取り込まれた一酸化炭素は、酸素がヘモグロビンに結び付く邪魔をしてしまいます。

一酸化炭素を取り込みすぎたため、血中の一酸化炭素が多くなった状態が一酸化炭素中毒です。

活性酸素

体を酸化させる原因である活性酸素とは、呼吸によって酸素を肺に取り込んだり、食べ物によってエネルギーをつくりだす時に発生します。
通常体内には活性酸素を分解する働きが備わっていますが、タバコに含まれる活性酸素を取り込むと、分解のキャパを越える量の活性酸素が体内に蓄積されてしまいます。

活性酸素は細胞に結び付き、正常な細胞にダメージを与えてしまうため、細胞をがん化させてしまったり、体を錆びさせてしまいます。

活性酸素の分解能力は年齢を重ねるごとに落ちていくため、加齢とともに体が錆びていくと表現されるのはこのためです。

ニコチンによる血管の収縮

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮する作用があるため、毛細血管を収縮し、血圧を上昇させます。血流が悪くなるため、血管系の疾患(虚血性心疾患)を引き起こす原因となります。

また、依存性の強い物質であり、タバコがやめられない原因に、ニコチンへの依存があります。

タール

タバコのヤニといわれ、黄ばみの原因となる成分のことです。
タバコの吸い殻を見ると、フィルター部分が茶色くなっているあれ。あれがタールです。

タバコの煙から一酸化炭素とガス成分を除いた粒子状の成分全般のことで、多くの発がん性物質を含みます。

タバコによる肌への影響

酸素不足

体内に取り込まれた酸素は血中ヘモグロビンに結び付き、全身に供給されます。体内の細胞は酸素を取り込むことで健康的に成熟します。

細胞には寿命があり、常に新しい細胞に入れ替わります。
残念ながら、いつまでも赤ちゃんの肌でいられないのはこのためです。

皮膚の細胞が健康的であると、紫外線や摩擦などの刺激に対する防御反応が機能したり、ターンオーバーが正常に行われたり、さらに肌のハリや弾力を保つコラーゲンも、細胞によって産生されます。

細胞が元気だと、健康的な若々しい肌を維持することができるのですが、喫煙により全身への酸素供給量が減り、細胞が酸素不足のためじゅうぶんに成熟できないと、肌のハリやツヤなどが失われてしまいます。

肌の酸化

活性酸素は体内のあらゆる細胞に結びつき、細胞にダメージを与えます。

皮膚において活性酸素は、皮膚のはりや弾力に関わるコラーゲンを産生する細胞に結びつきダメージを与えてしまいます。そのため体内に活性酸素が蓄積されると、肌のたるみやシワなど肌の老化を加速さてしまうのです。

また、活性酸素によって表皮のメラノサイトが刺激されると、メラノサイトはメラニン色素を産生します。メラニン色素は紫外線ダメージによる日焼けに関係していると広く知られていますが、実はタバコによる肌のくすみもメラニン色素によるのです。

くすみ、シミ

喫煙を続けていると、ニコチンの血管収縮作用により慢性的に血流が悪くなり、肌がくすんでしまいます。

また、喫煙により活性酸を取り込むと、メラニン色素が合成され、シミやくすみを引き起こします。

活性酸素を除去するためにビタミンCが大量に消費されますが、加齢による除去能力の低下も加わると、到底活性酸素を除去する力は追いつかず、シミやくすみが現れるのです。

乾燥小ジワ

喫煙により血流が悪くなると、代謝が低下し皮膚のターンオーバーが乱れてしまいます。ターンオーバーが正常に行われず肌の保湿能力が低下すると、肌の乾燥を引き起こします。

喫煙を続けることで、皮膚は常に乾燥状況に。このため、喫煙者の肌には乾燥小ジワができやすいのです。

シワ、たるみ

喫煙者は、肌のハリや弾力を保つためのコラーゲンを産生する細胞が傷んでいるということを先ほど説明しました。
そのためシワやたるみがでやすいのですが、喫煙者で特徴的なシワが口元の縦ジワです。

シワができやすい場所と言うと、目尻など表情に関わる部分、つまりよく動かす所にシワができます。
喫煙者はタバコをくわえて吸うという口をすぼめる動作を頻繁にします。

そのため、口元には特徴的な縦ジワができます。

唇への影響

タバコにより唇が紫色や黒ずむのは広く知られています。

これはニコチンの血管収縮作用により血流が悪くなるためです。
唇は粘膜が薄い膜に覆われただけのパーツなので、体内の状態が表面化しやすい部位です。

また、タバコの吸い殻を見て分かるように、フィルターが茶色くなるのはタールの色です。
タバコをくわえてタールを吸い込むということは、唇にもその色が沈着します。
唇たけでなく、歯の黄ばみや歯茎の黒ずみも引き起こしてしまいます。

最後に

美容を意識して、せっせと高級化粧品を使ってケアをしても、喫煙によってその努力がすべて無駄になってしまいます。

それが昔の私なのです。

若い乙女たちにはぜひ禁煙をすすめたいです。後で後悔することになりますよと。

それが今の私なのです。

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